縦書きブログ「八軒家南斉」

WEB1グランプリ 準グランプリ受賞

2004年10月16日

十月十六日(土)

休日のきょうは、快晴の秋日和。蔵から出して、絵の虫干しをしよう。
といっても、パソコン上のこと。ぼくが何年か前に描いて,マイドキュメントなどに放り込んでおいた絵のアイデアの破片のようなものを、引っ張り出してみると、意外に新鮮だ。めんどくさがり屋のぼくでも、こんなたな卸しなら、楽しみながらできる。
いろいろ描き飛ばして、ほとんど忘れているのだが、大掃除の際、畳の下にしいてあった古新聞をついつい読んでしまうように、懐かしい。
細部を丹念に見直しながら、ごそごそ手をいれてみた。これもまた、楽しからずやだ。

獰猛なはずのワニの、どことなく愛嬌ある姿が好きだ。ワニ君は直立させるのに体型的にいささか無理があるが、そこがおもしろい。

だんだんうまくポーズさせられるようになってきた。月夜にの晩に、角兵衛獅子のポーズで決めてもらった。

虫干しの次に取り出したのは、人魚のシリーズ。おひさしぶりだ。蔵からほこりをはらって雛人形を出すようにお目見えだ。ミスユニバース級の美人ぞろいなのに、わざと顔をでっかく、三頭身にして描いたのを思い出した。
人魚の顔は、原則として同じ顔。リカちゃん人形のように、場所替え、着せ替えを工夫した。パソコンならではの、疲れないラクチン描きだ。
興に乗れば、アイデアがぞろぞろと連鎖して出てくるもの。

北海の孤島からの人魚のクリスマスカードは、マイドキュメントの深い底に沈んでいた。いつごろ描いたのか、彼女には申し訳ないが、まったく忘れていた。

人魚が、トビウオみたいに羽を生やして空を飛んだっていいじゃないか。

シンボルの尾びれを脱いだ?素足の人魚。彼女のフラダンスは、きょう即興の思いつきです。アンデルセンはびっくりだろうが、人魚は、常夏の島にも、よく似合うと思いませんか。

こんなふうに人魚たちを頭でっかちに、手足を小さく描くのは、ぼくの場合、横長のパソコンのディスプレーに画面いっぱいに描きやすい都合からである。そういえば、ぼくがマウスで描く絵はほとんど、頭でっかちの二頭身ばかりだ。


世のお母さん方はご存知だろうか。世界中の幼児は、4歳くらいで、だれに教えられなくても、自然に、頭から足のでている人を描くようになるといわれている。幼児心理の専門家は、こんな絵を「頭足人型」「オタマジャクシ型」と呼ぶ。幼児が、どういう理由で頭から足の出ている絵を描くのか、一世紀以上にわたって、いろんな学説があるらしい。

72歳のぼくの頭でっかち人は、たんにパソコンの画面比率の都合からだ。しかし、大人がお絵描きに挑戦することは、とりもなおさず、幼稚園の
ころの自分に帰る、ということだ。おたまじゃくしのような人間の絵を
描いてみよう。さあ、描けるかな。
さっそく、こちょこちょとトライしたが、人間歳を取ると、幼児のように、素直、かつ、わがままでなくなるのはいたしかたない。
オタマジャクシマンも、なにか、理に落ちたようではある。

投稿者 nansai : 2004年10月16日 00:00

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