縦書きブログ「八軒家南斉」

WEB1グランプリ 準グランプリ受賞

2005年10月26日

十月二十六日(水)

日本シリーズは、悪い予想が的中した。手も足も出ない岡ダルマ監督だ。
敵を知り己を知れば、百戦危うからず、という。相手を知らずなめてかかった感のある第一線井川先発ではあった。打線は不動で、投手は予告先発。阪神の情報は敵につつぬけだった。

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いいたくはないが、どうも、敗因は、情報の差、頭の差らしい。そこのところを、日刊スポーツ東京版は、
『また的中、ボビー魔術の裏に、緻密データ』という大見出しに続けて、
『高い信用度、選手の狙いズバズバ』
同紙千葉修広氏は、「ボビーの頭脳プポ氏 阪神の分析完了」と報じ
「阪神はすでに丸裸」だとしている。なんということだ。大リーグ流のデータ野球に翻弄されてしまったのではないか。
以下は、関東系新聞の受け売りだ。(大阪のスポーツ各紙は、こういう角度で取材していない。)

ロッテは、統計アナリストのプポ氏を中心に、プロジェクトチームで、阪神の公式全試合のデータを蓄積分析したらしい。プポ氏は、メジャー時代からバレンタイン監督の腹心として行動をともにしてきた。
阪神の今季の全146試合、全プレー、全投球。『最低百時間以上は見たね。』とピボ氏。

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同氏は、『毎日ミーティングだよ。攻撃陣もそうだけど、投手だって二日で被安打9.主軸の前に走者を出さないし、赤星には野手の間にうたせない。完ぺきだろ』という。

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「ボビーマジック」とはなにか。
バレンタイン監督は、日替わりの打順を組む。相手投手との相性やカウント別の打撃成績などにくわえ、7回以降限定の得点圏打率など細部にわたる記録が、かれの頭には、インプットされているという。
相手の配球について「直球にの次に直球がくる確率」など、投手別に詳細データが提供される。
『対戦数の少ない相手との短期決戦でデータ分析は重要事項』と、森元西武監督はいう。大リーグ流のプボ氏のデータは、ぼくなりに夕刊紙からの又聞きで危機感をつのらせ、以前のこのブログ(五月十六日で書いておいたのを思い出した。

実践経験豊かな野球評論家たちは、テレビ中継でどうしてロッテの選手は、あの低い球を平然と見送ることができるのか、すごい、不思議だと首をひねっている。シリーズに入ってまだ時間がないのに、もう投手の配球のくせを盗んでいると感心している評論家もいた。
それは違うのではないか。阪神の全試合を百時間かけてプロジェクトチームが分析した結果の、選択と集中らしい。データ分析により、投手の配球パターンが読まれているから、ボールになる球はすて、狙い球をしぼり、待ち、きたら、思い切りスイングする。これが可能なのだ。

三試合で三十点とられたということは、配球のパターンが完全に読まれていることだろう。これで管制塔の矢野が、パニックになり、制御不能になった。過去の日本シリーズシリーズでも 西鉄三原監督が、和田捕手を急遽ベテランの日比野捕手に代え、巨人の水原監督が途中で藤尾に代え森捕手を起用した。
ベンチも錯乱したのか、第三戦は、球種かまわず、初球からいけ、と、指示し、選手は、打てない球を打たされてしまった。

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「阪神よ、意地を見せろ、」とスポーツ紙は絶叫する。ぜひみせてもらいたいものだ。

が、ことしは、もうしかたがない。七転び、八起きや。ぼくらは負けなれている。

来季に備えよう。
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巨人ヘッドコーチは、マジックの元祖三原監督の弟子だ。かれはいまバレンタイン流データ野球を取材しているらしい。巨人も、必死だ。データ解析戦争になるだろう。
データ整備とそれにもとづく仮説が立てられるブレーンと指導者が、近代野球には必要になってきた。千本ノックなど、もう往年の名選手の過去の成功体験だけでチームを率いることは、不可能になった。

投稿者 nansai : 2005年10月26日 15:48