縦書きブログ「八軒家南斉」

WEB1グランプリ 準グランプリ受賞

2006年4月28日

四月二十八日(金)の三

愁眉を開くというのは、まさに、このようなことだろう。昨夜阪神は、カモの横浜を、初回満塁ホーマーをくらいながら、おいしくいただいて逆転勝利。梅雨空のように鬱陶しかった打線がようやくつながった感じだ。これは、大きい収穫だ。が、まだ安心はできない。
nansai060428-2.jpg
今岡の不調が気にかかる。これから、巨人、中日の上位チームとぶっつかって、競った試合で勝ってはじめて、安心できる。
今年は、ウサギチームが、ものすごい勢いでぶっちぎって先頭にたっている。優勝した年の星野阪神の再来かと思わせる。タイガースもこのままぐずぐずしていると、シーズンは終わった、と思われても仕方がない状況だったのだが、これでちょっと楽しみがでてきた。巨人がウサギなら、阪神はカメでゆこう。
夕刊紙に、ものすごいコメントが出ていた。巨人や中日に全敗しても、かまうことはない。カモチームを徹底してたたくこと。一勝の値打ちは変わらないのだからと。優勝チームには、かならずカモが必要なのだ。弱いものいじめに徹することが、優勝への近道なのだと。それは、まあ、そうなのだが。

投稿者 nansai : 17:38

四月二十八日(金)の二

chiwawa060428.jpg
ちわわの「クーちゃん」には、気の毒なことをした。夕刊紙によれば、サラ金の宣伝の片棒を担がされたばかりに、いつのまにか、チワワのブームも、すーっとペット屋から消えてしまったらしい。ペット愛好家の心変わりは、いまにはじまったことではないが。
ほしいものがあったら気楽にカネを借りましょう。この手のCFは、うければうけるほど、反社会的な結果につながるのだが、チワワ君を責めてもしかたがない。
クーちゃんのCFも、そもそもサラ金の本質、業態からして、こうなることはわかっていたのに、自主規制がからなかったのは、またしても政官民のもたれあいである。うやむやに見過ごしてきたのは、耐震偽装のばあいと酷似している。
新聞テレビの報じるところでは、大きな犯罪を誘発している原因が、消費者金融からの借金である。サラ金からの借金に追われて、取り返しのつかない重罪、強盗殺人に及ぶ「律儀な」犯人が多いのに驚く。おそらく日本だけの現象だろう。
到底返せないほどの高利を容認してきた政治家たちは、すぐ「本当に、困っている人への小口の金融」はどうするのだと、いつも社会の弱者側に立つそぶりをみせる。みせかけだ。競馬、競輪、ぱちんこ、賭け事で負けたのを取り返すための借金がつもりつもったのと、どのような比率なのか。

投稿者 nansai : 13:51

四月二十八日(金)の一

古い友人から、黒海から地中海にかけて、クルーズ旅行を夫婦で楽しんできたと手紙をもらった。港、港でよんだ俳句が、そえられてある。
うらやましいかぎりであるが、こちらは、不覚にも、カゼをこじらせてしまった。高熱は出ないのだが、鼻のあたりがつまり口中がべたべたすると、飲んだり食べたりするのが億劫になる。ここ数日食欲が落ち、なにをするにも、戦意沮喪の状態が続いた。勇気をもって義理を欠くべき会合にも、のこのこ顔をだしたりして回復をおくらせてしまった。
nansai060428-3.jpg
このような、なんということのない「絵巻」BLOGでも、ホタルの灯をともすていどの、最低限のいくばくかのエネルギーが必要なのである。くわえて、興が乗るためには、ある種の「躁」モード、多少のワル乗り気分、大阪弁でいう「いちびり」も後押ししてくれる。いまは、逆さにして振ってもなにもでない、出す気がしない。
人生も、野球と同じで「流れ」があるようだ。
中日巨人と対戦して目の出なかった阪神が、ここにきて、弱いものいじめできるようになった。ヨコハマが、カモなのだ。ベイスターズに勝って、やっと元気がでてきた。ぼくもだ。

投稿者 nansai : 13:25

2006年4月14日

四月十四日(金)

となりのレストラン・マリアンで、また、音楽の催しが開かれることになりそうだ。
こんどは、本物のイタリア人のテノールで、私用で来日した機会に、本場ののどを披露してもらうことになった。ダヴィデ・チャバレッラ氏は、モンテ・ポリツイオ・カトーネ市立音楽院の30代の若い学長さんだ。
ついでに本場のレッスンもしてもらえるというから、コーラスのど自慢諸氏諸嬢は色めき立っている。またとないチャンスなのだ。
nansai060414.jpg

本人にお会いしたこともないまま、間に合わせの小さなポスターを描くことになった。
苦しまぎれに、イタリアの声量豊かな雄鶏なんか、どうかな。というアイデアは、ご機嫌を損じたりしないかと、じつは、心配なのだ。
オペラの門外漢でオンチのくせに、一流のテノールを鶏にみたてたりして。

投稿者 nansai : 17:24

2006年4月10日

四月一〇日(月)

add060410.jpg

マスターズ三日目、阪神金本が連続出場記録を打ち立てた翌日、ぼくは、ホームコースで月例競技(Dクラス)に臨んだ。
八時二十分、好天にめぐまれ、桜も満開だ。スタートの大事なティーショットだから、強振して距離を欲張る愚は避けたい。
ぼくは、フェアウエイど真ん中を狙って、慎重に、かつ、ゆっくりとドライバーを振った。

ン、手ごたえがない!
06041002.jpg

フアウルフライを追うキャッチャーのように球の行方を見失ったぼくは、てんぷらか、とっさに上空をうかがったが、姿がない。

目を落とすとボールは、音もなく、目の前にちょこんと正座していた。うわっ、飛距離は、二センチだ。メートルではない、センチだ。つまり、ティーのすぐ真下に落ちて、スピンがかかって、静止したのである。
断じて、カラ振りではない。クラブのヘッドがボールとティーのあいだを潜り抜け、ダルマ落とし状態になったのだ。
フルショットしたドライバーの飛距離が、二センチ。
あれほどチカラをこめて振ったエネルギーに対して、その効率が、かくも低いとは。
ティーは、勢いよく、はるか10メートル以上は飛んだねえ。

つらい一日が始まった。
パートナーの一人は、矍鑠たる90歳、もう一人は、八十三歳の往年の戦闘機乗りで、ゴルフの腕前もたいしたものだ。
「けさは冷えますからねえ、」と惻隠の情をもって、人生の大先輩方から同情していただいた。すみません。へたなだけです。

投稿者 nansai : 14:35

2006年4月 7日

四月七日(金)

栄光のフイギュア金メダリスト荒川選手がものすごい人気らしい。イナバウアなんてきいたこともなかったが、いまでは、あのポーズに魅せられた子供たちの間でフイギュアを習いたい熱が高まっているとか。
ぼくは、パロディのつもりで、かばのイナバウアを描いてみた。
ある人にみせたら、
「ひとつ、きいてもいいですか」という。どうぞというと、
「どうして、かばなんですか?」と、きかれた。
うーん、そういわれれば、そうなんである。相手はまじめだ。なぜ、かばがスケート靴をはいて氷上で演技しているのか。

生まれつきへそまがりのぼくは、いつも、当然のように、オチる(つもりの)球を無意識にほうっている。相手は、それにつられない。べつに、おもしろくもおかしくもないと思われて、見過ごされてフツーである。
となると、やはり、「ひとりよがり」がいいと居直るしかない。いかにへんでも冗談やギャグのオチの解説は、ちょっとはずかしいもんね。
性こりもなく、くまのイナバウアの改良版を描いてみた。こんどは、くま選手の口にバラの花をくわえさせてみた。カルメンみたいに。
06041001.jpg
BLOGは、原則、自分だけが、熱心な読者?である。ひろい公園で、一人で熱弁をふるって演説しているようなものだ。聴衆はだれもいないのに。

投稿者 nansai : 14:33

2006年4月 6日

四月六日(木)

洋上のブロッガー
数年前に定年退職した古い知り合いが、夫婦で、近く世界一周の船旅に出発するという。
どうしたんだ?すごいじゃないか。
話をきいてみると、「にっぽん丸」クルーズ旅行のペアー招待に、選ばれたというのだ。豪華客船で、夫婦二人の世界旅行が、無料。「駱駝」という雑誌の企画で、義務としては、船内からウエブでクルーズの楽しさをブログでリポートするだけらしい。
06040601.jpg

雑誌の特集テーマは、「日々、好きなことだけして、暮らす贅沢――悠々趣味人の至福生活」で、ハッピーリタイア・クルーズへの招待。「にっぽん丸」は、三万一千トンの巨船に一八四室。のべ三三〇名が、インド洋から地中海へ。大西洋、太平洋と、一〇一日で世界を一周する。今、話題の富裕層のデラックス旅行ぶりを、従軍記者みたいにブログライターとして報道?するのだが、そんなことはお安い御用だろう。本人は期待に胸がふくらんでいる。ボン・ボワイヤージュ!
日々、好きなことだけして暮らすか、いいなあ。うらやましさで、みな息を弾ませながら、友人知人が教えあって、またたくまに、ニュースが広がった。

たいくつするひまがない。と、ビンボー人に、クルージングの魅力を説くサイトにのっている。よく考えられた綿密な船内の暇つぶしプランが、早朝から深夜までびっしり組まれているのだそうな。
推理小説を持ち込んでも、一ページもめくらなかった人がいるとか。
浦島太郎が竜宮城で乙姫さまのもてなしにあずかるようなものだから(たとえが爺むさい?)舞い上がって当然だろう。

アメリカでは、独身のOLたちが短いクルーズ旅行を楽しむときいた。ダンスやディナーなど、船長以下乗組員の下へもおかぬもてなしで、自分は女王様の気分が味わえる。日ごろのストレスの解消になるというのだ。

ぼくなら、どうするだろう、とかんがえてみた。
豪華客船クルーズ旅行で三ヶ月かあ、外国映画ではお目にかかるが、昭和のセコい物差ししか持ちあわせがないぼくには、想定外の状況ではある。
泳げないからプールにはいってもしょうがない、いくら広くても船にゴルフ場はないから、テレビの野球中継をついついみてしまうだろうし、家に積んでおいた本をそのまま持ち込んで、読みかけては、うたたねをしてしまうだろう。夫婦で旅するとして、こういうシチュエーションでは、うちのカミさんは、ドレスコードにうるさい。ちょっとデッキに出るのに、なんという見苦しい格好をするかと、毎日責められるに違いない。年老いたら、気をつけて、きちんとせねばと、説教だ。仰せのとおりだが、かならず、いさかいになる。
ぼくは、ふてくされて船室にこもりきり、パソコンに向かってマウスを動かして、「その日その日ラク描き絵巻」にちまちまとした絵を描くことになるにちがいない。なに?そのほうが楽しい?そんな精神がリッチでないやつは、洋上でのゆったりとした時の流れを楽しむ資格がないのだ。

投稿者 nansai : 13:38