縦書きブログ「八軒家南斉」

WEB1グランプリ 準グランプリ受賞

2006年05月15日

五月十五日(月)

はげたこファンド 

そもそもの話、ファンドが、タイガースなんか、愛しているはずがない。なのに、大阪出身の村上氏は、ボクトツな阪神ファンに、正義の仮面をかぶってみせた。衣の下からヨロイがみえみえだったが。

ファンドの正体は、利に飢えた札束である。大なり小なり、石油投機で得た利益など、世界中のあぶく銭を吸い寄せたタコ恐竜だ。
甲子園や大阪駅かいわいの阪神の持つ不動産が市場で高く売れるのを見越して、株価を吊り上げたところで、さっさと売り抜けるのが狙い、なのは自明だった。

狙われた阪神にしてみれば、後生大事にかかえこんでいたトラの子の含み資産をばら売りされて、儲からぬ割に社会的責任の重い電車部門だけ残されては、たまったものではないわけだ。
手に汗握るマネーゲームのつばぜり合いだが、阪急との提携は、メーンバンク三井住友銀行の都合から出てきた話だと、週刊東洋経済は報じている。なんということや。われわれが金利ゼロで大手銀行に預けたなけなしの金が、チリも積もって、サラ金へ、ファンドへと、変幻自在だ。

そうやなあ。まさに資本に国境はないわけよ。津波や鳥インフルエンザウイルスのように、儲かりそうな隙間があれば、どこからでも忍び寄ってくる。いまは、石油の投機ブームで儲かった巨額の資金が、投資先を求めて、肉食恐竜のように世界中をうろうろしているらしい。二十一世紀のいま、マルクスが生きていたら、地球上を徘徊する、恐竜のような国際浮動資本の、「資本論」を、どのように書きおろすだろうか。

阪神電車が、ファンド恐竜にばらばらにされてしまい、安全運転がおろそかになるかもしれない、JR西日本の轍を踏ませてはならぬと、国土交通省が目をひからせはじめたせいか、村上ファンドは、大株主のオリックスと手を切って、拠点をシンガポールに移すことになったという。正義の仮面をかなぐりすてて、もう誰はばかるところのない、押しも押されぬ「外資」となった。いよいよ、へたな八百長プロレスよりも、おもしろい展開となったぞ。

それにしても、これまで、ムラカミファンドの大株主が、四十五%を保有していたオリックスだったとは知らなかった。日経によれば、村上ファンドの運用するオリックスのカネ、百数十億円は、そのままらしい。
グローバルに調達された資本に、正義も郷土愛も、へちまもない。大阪ドームを買い、タイガースや甲子園にちょっかいを出し、一リーグを画策するオリックスの真意、戦略は、もしあるとすればだが、いったいなんだろう。

別の新聞情報では、阪急が株をひきとらないのであれば、ハゲタコ側は,REITに不動産部分を分割して売る、といっているらしい。
阪神が保有している不動産は、甲子園と大阪駅の西側に集中している。ならば、待ってましたと、新鮮なすごいアイデアを持つ不動産会社がいて、手をあげるだろうか。

ぼく思うに、大阪駅西口かいわいで、もったいないのは、大阪中央郵便局だ。郵便物の集配業務を、あのような地価の高いところで、おこなっているのは無駄である。村上サンも、タイガースはええから、郵政公社をゆさぶってほしい。
大阪には、観光のシンボルが乏しいのが、ぼくは気になっている。大川に面して、世界の一流都市に負けない超高層タワーが建てられないものか。外資としては、採算にあいまへんやろか。

ぼくがメンバーのゴルフ場は、経営者がバブルで大やけどして会員権が暴落したところを、ハゲタコ外資に買収された。ああ、会員権は紙くずだ。ずっと、バッグをあずけっぱなしにしていたが、ことしから、預かり料を払え、と契約書と振り替え用紙がおくられてきた。もっともなことだ。カンケイないか。

投稿者 nansai : 2006年05月15日 16:11

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