縦書きブログ「八軒家南斉」

WEB1グランプリ 準グランプリ受賞

2007年1月25日

一月二十五日(木)

ブッシュのエネルギー奇策?
ガソリンがぶ飲み大国アメリカは、いったい本気で代替燃料の開発に乗り出すのだろうか。

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ブッシュ大統領が、年頭教書演説で、石油を海外に頼りすぎているとして、力をこめてエタノール開発をぶち上げたので驚いた。
いかにも付け焼刃という感じで、突如、エネルギー問題の特効薬的に、原料として、砂漠に自生する「スイッチグラス」を持ち出した。ぼくには、イラク紛争をはぐらかすイカのスミの煙幕のように見えたが。

それよりも、アメリカ車社会のガソリンの消費をもっと減らすのが先だろうに。消費を抑制するためのガソリンへの税金は、政治家としては口が裂けてもいえないアメリカだ。

ガソリンのかわりに、エタノール?ほんまかいな。
大統領は、エタノールの原料として、スイッチグラスとトウモロコシの研究に期待すると述べた。
ぼくの遅れた常識では、まだSFの段階と思っていた。砂漠に生い茂るスイッチグラスなる背の高い雑草は、突如演説で取り上げられて、当の研究者がぶったまげた段階なので、はなしにはならない。

トウモロコシのほうは、NHKテレビでみていたら、話しはどんどん進んでいるようだ。
アメリカ農家は、代替燃料の原料、トウモロコシの価格を、パソコンでみながら、一喜一憂している。不作でもないのに価格が急騰したそうで、いまのところは上機嫌のようだ。エタノールの原料としてのトウモロコシの相場が、石油のように、先物で取引されているらしい。

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ゼロ金利(われわれの負担だ)の日本マネーもファンドに吸い上げられて、こんなところで、トウモロコシ相場の吊り上げに一役買っているのだろう。機に敏で
グローバルにはしこく動き回る投機マネーは神出鬼没である。

NHKテレビでみて、びっくりした。
大平原のあちこちでトウモロコシからつくるエタノール工場が建設されていた。しょうちゅうを醸造するのとおなじだから、焼酎の味がするそうだ。生産地の本場アイオワ州では、たりなくて、他州から輸入せねばならぬようになったとか。うそのような話だが、価格があがると、トウモロコシを低開発国の援助には、もう使えない。
家畜の飼料としては、日本のような輸入国に大きな負担となるのだろうか。すぐさま、ぼくたちの食肉や牛乳、タマゴの価格に響いてくるとは想像できなかった。

いやなシナリオが考えられる。
そのうち、アマゾンの流域の密林も切り倒されて、エタノールの原料に化けると心配されている。貧困にあえぐ低開発国は、ハイエナのような外資への抵抗力はなく、地球規模で環境に気を配るゆとりは、とてもない。

しかし石油に代わる燃料は、過去の歴史では、石油価格が跳ね上がるときに、火のついたように騒がれて開発され、石油価格が落ち着くと、しぼむそうだ。
いま建設されているエタノール工場が、ある日廃墟と化しているやもしれぬ。
エネルギーをどの方法で節約するか。政治的配慮からか、まだ怪しげなバイオ燃料に頼ろうとするブッシュ。アメリカの国是はぼくらの常識とは異なるが、現実的には、日本のハイブリッド車の今後の大躍進しだいでもあろう。

投稿者 nansai : 2007年1月25日 13:17