縦書きブログ「八軒家南斉」

WEB1グランプリ 準グランプリ受賞

2007年2月 9日

二月九日(金)

北大江公園のはとたち

朝、隣りの公園のはとが、しゃべっている。

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「けさは、よう冷えるなあ」
「かぜひいたらあかんぞ。
鳥インフルエンザと疑われるで」

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「この豆、うまいなあ。さっきの爺さんがまいてくれはった。」
「うん。うまい。でも、もうなくなったわ。
川向こうの天満繁盛亭で節分の豆まきの残りらしい。なんでも、大サービスで鶴瓶が客席に向かってまいた豆ということゃ。」

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「わしらがつついとるのは、芝生の種やで。ほかにたべるもんないもんなあ。
この公園、去年、改装したが、まだなんや寒々として殺風景やなあ。園内あちこちに裸の木が目立つね。
はやく春が来て緑がいっぱいにならんと寂しい。でも、ここの芝生、タネ食べてしもうて、大丈夫かいな。」

殺風景?空腹なはとたちは、勝手なことをいっている。せっかく税金でまかれた芝生の種を、ついばんでいるのに。

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ジャングルなど遊具が新調されたが、公園は、まだ未完成だ。ドッグランとおぼしき囲いもあるが、なんだろう。
昔からのヒマラヤスギは、半分刈られたままでストップがかかり立ち往生だ。
電信棒のような背の高い木が、丸坊主で植えられている。けやきのようだ。
木の種類をめぐって、付近住民のあいだでいろいろとあるらしいが、年月を重ねこれからかたちがととのってゆくだろう。明治神宮や万博公園とはあまりにスケールが違うが、こんもりした鎮守の森みたいな心安らぐ小公園になってほしい。

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ネットで調べてみたら、ここは、「街区公園」(従来は児童公園と呼んだ)で、半径250メートル程度の街区に居住する人々が利用する0.25?を標準とする公園らしい。ものいりで手元不如意な大阪市が、力を入れているモデル公園。せまいというのは、ぜいたくだろう。

ところで、ここよりも、もっともっと狭い、世界最小の公園を、ネットで発見した。
たいていの人が知らずに通り過ぎてしまうほど狭い路傍の公園?だ。はとたちにも教えてやろう。

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ぼくは訪れたことはないが、その場所はここ
ギネスブックに載っている世界最小の公園は、ミルエンズ公園といってオレゴン州ポートランドの繁華街の一角にある。直径わずか60センチの円形の敷地なのだ。へえ、うそや。こんなに小さいのか。グーグルイメージの写真で確かめてほしい。

名づけたのは、地元新聞のジャーナリストだ。
1945年、かれディック フェーガン記者がオフイスの窓から眺めていたら、路上に、あなぼこを発見。街灯の電柱のために掘られたのだが、市は何年もほったらかしだ。
みかねたフェーガン記者は、ある日思いついて、ごみを捨て雑草を刈り、花を植えることにした。勝手に「ミルエンズ パーク」と命名して、自分のコラムにお話をのせ始めた。
やがてかれの小さな妖精のおとぎばなしは市民に評判になり、20年も連載されたそうだ。ファンの熱意に押されて、あなぼこは1948年に市も正式に公園として認定された。
この狭い公園に、ファンは、胸像など、さまざまなギフトを提供したらしい。傑作なのは、蝶のための飛び込み台つきプール。カタツムリ競争やバグパイプの演奏とかのイベントも。

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フェーガンは1969年になくなった。
世界一狭い公園は、現在は道路工事のため一時避難中だが、すぐ近くの新しい居場所におちつくことになるらしい。
ユーモアだねえ。予算がなくても、市民のアイデアひとつで、世の中明るくなるんだ。心温まる話と思いませんか。皆の衆。

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投稿者 nansai : 2007年2月 9日 10:50