縦書きブログ「八軒家南斉」

WEB1グランプリ 準グランプリ受賞

2007年3月16日

三月十五日(木)

いま書店の店頭で、願ってもないブームが起きている。本が売れないから、各社から新書版がつぎつぎに企画されているという。
新書は、選ぶにも、読むにも、あきておっぽり出すにも、手っ取り早いのが助かる。テーマが、狭く絞られていて、鋭く明快。安い。コーヒー二杯分だ。軽くて、かさばらず、薄い。飛ばし読みに適しているから、せっかちで飽きっぽいぼくには向いているのだ。
新書の売り場では、いい年をして、駄菓子屋の店先できょろきょろ眼を輝かせているガキのような自分がいるのに気づく。

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「ネコを撮る」(朝日新書)という新書を発見。いい本のようだ。あたりまえだ。何しろ著者が、動物写真の第一人者岩合光昭氏である。
ネコを撮るなら朝だと、岩合氏はいう。朝日が差しこむところに、ネコはいると考えていいそうだ。朝日を浴びて、眼を細めて、じっとしているネコは美しい。たしかに。
考えたこともなかったアドバイスがいっぱいだ。コーヒー代二杯で、世界をまたにかけて動物の写真を撮ってきた巨匠のご教示に預かれるのは、ありがたい。
イヌよりも圧倒的にネコの写真が多いらしい。(逆に本屋では、ねこの本は圧倒的に少ない。)岩合さんのホームページに寄せられる投書の70%が猫の写真つきだそうだ。

ぼくが思いついて、手振れ防止のデジカメで、うちの飼い猫に近づいて撮ろうとしても、ぴんぼけになってしまう。接写が下手だからというより、猫のきもちになっていないからかなあ。
猫を撮る。その奥は、深いようだ。
ぼくも、自分の腕前のことはたなに上げて、一眼レフのましなカメラがほしくなってきた。



投稿者 nansai : 2007年3月16日 14:24