縦書きブログ「八軒家南斉」

WEB1グランプリ 準グランプリ受賞

2007年5月11日

五月十一日(金)

連敗を9で止め、タイガースの長すぎた大型連休がやっと終わった。

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10連敗!それは、あんまりだ。
この二試合は、連敗ストップをかけてなりふりかまわず、戦ったのは、評価できる。
ぼくは終盤の土壇場しかみていないが、藤川投手の誇り高き「この一球」をテレビの前の特等席でじっくり堪能した。
スタンドの大観衆の中では味わえない、投手と打者の虚虚実実の駆け引きに、久しぶりにうならされた。

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勝った昨夜のキャッチャーが、駆け出しの狩野というのがうれしいじゃないか。
昨夜は、見事だった。あっぱれだ。
ほとんど一軍の試合にお呼びでなかった狩野捕手が、意表をつく変化球をまぜ、藤川をリードして、三者凡退させた。甲子園の大舞台に臆せず最後までマスクをかぶった。
「変化球のサインだしてもええよ。」と藤川が声をかけたという。美学の直球勝負に封印して勝った、と、朝日は書いている。
狩野は、直球に絞ってくる相手の的をはずして、らくに三振をとろうと思った。と、これは別のスポーツ紙から。

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前日の負け方は、あまりに無残だった。
まさかの8回にひっくりかえされた。速球ごり押しの藤川は、読まれていた。
正捕手矢野は、ぼろぼろだった。走られるわ、捕逸するわ。
俊足の代走を一球めで走らせた井原コーチの走塁シミュレーションが成功した。
走る巨人が、キャッチャー矢野を動揺させ、力でねじ伏せる藤川の美学をがたがたにした。以前から嘲笑の的だった長嶋型の巨砲打線が、完全にモデルチェンジしていたのだ。

長い長いトンネルだったが、阪神は果たして抜けられたのか。
狩野、林、と、タイガースも、いよいよ、実力の世代交代だ。
この苦い9連敗は、主力選手に遠慮せずに、思い切って新戦力を登用できる機会を与えてくれた。
まだ先は長い。


投稿者 nansai : 2007年5月11日 14:59