縦書きブログ「八軒家南斉」

WEB1グランプリ 準グランプリ受賞

2008年9月12日

サプライズ。突如、帰ってきた天才打者が結果を。

野球はドラマだ。しかも、人間の。
夕べは驚いた。タクシーの中で野球ニュースをきいて、万歳した。109日ぶりに、突然あらわれた今岡が打った。対ヤクルト戦。
姿を見せぬまま、すっかり忘れられていた天才打者が、関本選手の故障で急遽三番に登用されると、いきなり打った。
一回、走者一人をおいて、一番深い左中間にホームランだ。当てるのではなく、鋭く振り切った。
これは、めでたい。待っていたぞ。

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栄光の背番号7。往年の首位打者、打点王も開幕からの不振で五月から登録を抹消されていた。
そして敗色濃厚の土壇場の9回裏、二死満塁に今度は選んで、押し出しの決勝点をもぎ取った。
今岡のスタメン発表にどよめいた甲子園は、大興奮だろう。
ここへきて打てない、守れないダメトラ状態化したへとへとの阪神に、やっと光明がさした。アサーだ!

「ついさっきまで鳴尾浜にいたのに、夢みたいだ」
この日34歳の誕生日をむかえた今岡は感無量だろう。この日も、昼間は、甲子園の近くの二軍にいた。練習していたら、いまから行け、といわれたそうだ。
「この日は、今岡による、今岡のための試合だった」とニッカンは、書いている。
人生なにがおこるかわからないが、今岡これからの健闘を祈るや、切。

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今岡が万歳している新聞紙面の 片隅に、訃報がのっていた。
かれこれ半世紀前、同じ会社で机を並べていた入社一年上の先輩がなくなった。その後、有力企業のトップにまで登りつめ、財界の切れ者だったが、未練なく後進に道を譲り、あっさりと引退した。
若いころから、クールな大物だった。安サラリーマンの頃、ラテン語の文法書をポケットに入れていたのを思い出す。酒は一滴も飲めない人だった。合掌。

投稿者 nansai : 2008年9月12日 11:16