縦書きブログ「八軒家南斉」

WEB1グランプリ 準グランプリ受賞

2009年7月10日

七月十日

デジタルらくがき絵巻を、こっそり紙の絵本にヘンシンさせました。

この「南斎らくがき絵巻」をパソコンのディスプレー上でしか見られないのを、抜粋し印刷製本して、二冊の「南斎絵本」に変身させた。ウエブから紙への試みは、当初この絵巻サイトを立ち上げたアートディレクターの意欲 的な実験である。その労を多としたい。

09071001.jpg

ブログは、「砂に書いたラブレター」のようなものだから、寄せては返す時間の波に打たれて、やがては消え去るもの。サーバーの都合しだい。それを、あえて、紙に印刷すると、こうなるという、おもしろい試みだ。同じコンテンツだが、改めて紙上でみると、まったく違う味わいがあるのにおどろく。いわゆるクロスメディアだ。

09071002.jpg

どさくさにまぎれ、ま、デジタルだから、いいかと、軽いノリで描いた本人の目からは、動かぬ証拠として印刷物となると、いろいろあらが目立つ。何年も前のことで、初歩的転換ミス以外にも手をいれたいところが、散見されるが、すべて、あとのまつりである。


地獄から天国へ、そしてまた地獄へ真っ逆さま、長年にわたる阪神タイガースウオッチャーとしてのトラ本は、描き飛ばした本人にしてみれば、感慨ムリョーである。読み返せば、ピュアなトラキチから袋叩きされそうだ。


時の流れで内容も色あせ、印刷費も思いのほか高くついたので、門外不出とすることに。

このやくたいもないブログだが、発足に当たっての高邁な志は、こうだ。りっぱな大義名分がある。

ひとつ、うつくしい日本語を、ウエブの上でも、伝統にもとづいて、縦書き、横流れで表記すること。日本文の漢字かな混じり文の読みやすさ、やさしさを、世に訴えたい。
ふたつ、パソコンの狭い画面で、大量の日本文字を読むのに、横書きだと難儀する。拾い読みしながら、早く読み飛ばせ、大意をつかみやすい文章は縦組みをおいてほかにない。ウエブに最適の文章作成術をさぐってみたい。
ユーザビリティの権威ニールセン氏は、ひとはウエブの文章を読まない、スキャンするといい切っている。なるほど。スキャンするとは、スポーツ新聞を走り読みするように、読みたい場所を探し読みすることなのだ。

というわけで、ぼくの持論は、こうだ。ウエブには独自の文章術があるはず。読みやすい日本文は、ウエブでも、やはり、縦組みで、技術開発されねばならない。すくなくとも、ウエブ上から、縦組みの日本文が抹殺されるのだけは避けたいと思う。
当サイトもマウスをあやつって実験をくりかえしているが、あまり大方の賛同は得られていない。
いつも忙しがっている隣のイタ飯屋シェフの批評は、こうだ。文章が長い、テーマが重い、なかなか更新されない。そうやなあ。

さて、これからは、ネット動画の時代がはじまる。
それはそれとして、おっとりと、絵と文章を、ウエブ上で、カレーライスか親子どんぶりのように、統合して(動けばおもしろい)何らかの味がだせないものか。フォントもおおきくし、優しい印象の文字群を選ぶと、日本文独特の情趣あふれる雰囲気がかもし出されると思う。
癒し系の絵手紙に用いると、絶妙だ。そのうちに年賀状も絶滅危惧種に指定されるだろう。
メールもいいが、このようなまどろっこしいコミュニケーションも残しておきたい。デジタルに弱いぼくは、幼児用のお絵描きソフトとワードで、試みている。いわば、平成の文人画。南画。と、これは自画自賛だ。
マイクロソフトは、次回発売のセブンからは無駄なソフトをリストラするそうで、ぼく愛用のペイント(アクセサリーの中にある)は消える運命にある。

投稿者 nansai : 2009年7月10日 14:27