縦書きブログ「八軒家南斉」

WEB1グランプリ 準グランプリ受賞

2011年10月17日

十月十七日 ピリオドの月。トラは死してTシャツに。

未曾有のこの国難にプロ野球なんか、という自粛気分の開幕だった。


tora1.JPG


ことしも、阪神は、阪神らしく、戦ったと思う。そう、阪神らしく。そして、Bクラスに落ち着いた。
クライマックスシリーズに参加できなかったとして、監督は「辞任」という名の解任。

ひともうらやむ補強をしながら、土壇場のここぞというところで、音量だけは世界一の大声援をバックに、踏ん張りきれなかった。

tora7.JPG

あまりにも、いいところで、打てな過ぎた。あれれ連敗という毎度おなじみの歯がゆいパターンも、阪神らしい。
力のある選手たちも大観衆の前でいっしょうけんめいプレーしたように見えたが、ことしもへとへとになった終盤で息切れし、結果が出せなかった。優勝争いから脱落してからは客足は一気に減少したと報じられた。
阪神ファンたるもの、いつも最悪のシミュレーションを覚悟し、ま、楽しまにゃ。(ときに、あまりに好調で勝ち進むと酔いしれながらも、待てよ、こんないいことが続くわけないと、そわそわ落ち着かないのだ。)

取りこぼしが続き、天王山の大阪ドームで空席が目だったので、選手もぎょっとしたらしい。今季の観客動員は、成績とは違い12球団トップだが、3季ぶりに300万人の大台を割るらしい。

ファンの怒号で、球団もあわてたのだろう。目の肥えたトラキチからみれば、なにしとるんじゃ、という采配で、動員数が落ちたとなれば、ほってはおけない。クライマックスに出場できなかったら、監督コーチそろって切腹の処分を発表。

tora3.JPG

真弓監督も、二年前、突然指名されて、とまどいながら監督を引き受けた。
ハンサムで名選手ではあったが、監督のリーダーシップ、技量、経験を見込まれたわけではなかったから、白羽の矢を立てたほうに大きな責任がある。契約は、あと一年のはず。
生え抜きの阪神出身でなかったから、古参選手への遠慮もあり、やりにくそうだった。
古参に甘く若手に厳しいのが、阪神の伝統で、だから出場の機会の少ない若手が育たないと、スポーツ紙はきびしい。

tora4.JPG


新監督選びは、なかなか難しい仕事だ。
まず、勝つ能力のマネージメントが必要、つまり勝てる人材への投資だが、カンタンなはずがない。ともすれば、ひいきの引き倒しになりがちの人気と現実の実力を天秤にかけ、新陳代謝をはかる、これがむつかしい。
ファンは勝手な注文をつける。毎試合、自分のひいき選手(実力は伴わなくても)にでてほしい、いいプレーを見たい、勝ってほしいのだ。

球団として、もっと大事なのは、興行成績を維持することだろう。
なにしろ日本一のドル箱人気球団の利益計画だ。タイガースファンという、大球場を満員にしてくれる大観客を決して減らしてはならない。阪神電車と甲子園の運命がかかっている。
むかしある代表が、「優勝はするなよ。二位でいい。」といったとか。優勝すると、何かと物入りだから。経営者としては、これはおそらく本音だろう。ファンとしては、優勝して溜飲をさげたいのに。

中日は、日本一の八年目の優勝監督と契約を更改せず、ここらで新しい風を入れたい意向らしい。人気回復を考えたか、ドラゴンズはえ抜きの名選手、71歳の元監督が起用された。
野球は興行だ。勝ち続けても、球場に来る観客が増えるとはかぎらないと割り切ったのか。胸のうちはよくわからない。監督人事は、大リーグではどうなのだろう?毎年勝ち続ければ、首にはならないのでないか。

阪神球団も、つぎの監督候補は、タイガース生え抜きの中からと選ぶつもりという。野村、星野監督招聘の前は、身内から選んで、なぜか過去さんざん痛い目にあってきた。

tora5.JPG

日本シリーズは、このままゆくと、不人気シリーズになるかもしれない。関西の スポーツ新聞の一面は、トラの次期監督を面白おかしく書きたてるだろう。内部昇格なら、和田コーチが有力らしい。ぼく個人は、プレーボーイ誌のあげる元ヤクルトの古田が適任と思うが、むりやろなあ。

阪神の人気低迷は、球界にくらい影を落とす。某紙によれば、巨人のナベツネ御大は、タイガースは落合監督をとれ、とけしかけているという。阪神巨人が盛り上がらなければ、セ・リーグの明日は望めないという読みからだ。

ともあれ、新監督の下、タイガースに鬼も笑う来年を期待しよう。再出発のはなむけに、Tシャツ用のデザインを、ぼくのトラ・アーカイブからひっぱりだした。「カーネルサンダースの呪い」祟り封じも。


tora6.JPG

投稿者 nansai : 2011年10月17日 15:13