縦書きブログ「八軒家南斉」

WEB1グランプリ 準グランプリ受賞

2011年11月24日

十一月二十四日 最近、こんなに、ぼくに効いたCMははじめてだ。でも?

昨日、通院先の医院で、肺炎球菌ワクチンの注射を打ってもらった。CMを見て相談して、その場の成り行きで、一か月前に予約。こまごまアンケートに記入させられ、納得のサインの上だが。

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ある日突然、中尾彬がCMにでかい顔のアップで現れた。自分も肺炎でえらい目にあって死にそうになった、65歳過ぎたら肺炎球菌ワクチンをと、紹介する。
日本人の死因の第4位が肺炎だという。

そういえば、最近肺炎でなくなる老人がふえたな。疑い深いぼくにも、65歳過ぎたらといわれて、どきり、妙に説得力があった。
ちょっと気になったのは、短いCMの画面では、どこが広告をだしているか、赤いマークが小さくてよくわからない。わざとだろう。どうせどこかの製薬会社だろうが。親切な広告だが、仕掛け人がみえない。

へえ、肺炎にワクチンが効くのか、と信頼する通院先のドクターにきいてみた。
「テレビでみたのですが、あんな注射、効果あるのですかねえ?」
いつもは辛口意見の先生が、一も二もなく、ゴーサイン。予約しておきましょうということになって、あれよあれよ。

医院によってばらつきがあるらしいが、注射代金は、保険がかからず、9000円だった。パンフレットもなく、かかりつけの先生を信じて、「肺炎球菌」とは結局なんだかわからないうちに、注射は五年間効き目があるそうだ。よかったのかなあ。どこかに保存するようにと、注射日時シールをもらった。

あとで、グーグルを経てサイトをみたら、ハイエンヨボーコムに延々と「肺炎予防推進プロジェクト」のくわしい(読めばだが)解説がのっていた。覆面で仕掛けた広告主は、MSDという企業らしい。
「65歳過ぎたら肺炎球菌ワクチン」
と、政府広報か公共広告を装っている手口が、ちょっとひっかかった。お役所からのお知らせともとれるからだ。うたがってかかれば、「正義」をよそおった巧妙な勧誘ともとられてもしかたがない。医者の口添え、是認がなければだが。
ぼくは、くわしい解説を読まずじまいで、ドクターを信じて輸入ワクチンを注射してしまったことになる。ネットにアクセスできない65歳以上の人のほとんどの人がそうだろう。ドクターがOKならば、保険がかからなくても、ま、いいか。それほど通院先の懇意な医者への信頼はあついのだが。
中尾彬のCMをユーチューブで探したが、こちらは行方不明。ぼくの関心を見事つかまえたCMは幻だったのか?

投稿者 nansai : 15:01

2011年11月18日

十一月十八日 親子げんかに「正義」はいらない

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クライマックスで敗退したら、はいそれまで、阪神ではとっくに野球シーズンは終わっている。日本シリーズはひとごとである。関西のスポーツ紙も売れるわけがない。

そこへ、降ってわいたビッグ?ニュース。
「巨人、クーデター」
閑古鳥をかこっていた関西のスポーツ紙がとびついた。
日本シリーズそっちのけで、デイリーデイリーの見出しが躍る。「読売巨人清武代表の涙の告発、渡辺会長は「球団を私物化」とある。
清武代表は、文書で渡辺会長を球団人事に口出ししたことがコンプライアンス違反として告発、記者会見も。それも文部科学省で。
ナベツネ御大もだまってはいない。著しい名誉毀損だ、謝罪を求めると反論したという。
巨人のフロントは、クレムリンのように鉄壁の一枚岩だと思われてきただけに、意外な内輪もめ、というより前代未聞の内部告発だ。

古来、「隣の不幸は鴨の味」というから、こたえられない。マスコミ各社はやじ馬と化し、ここにいたるまでの巨人内部の事情をこまごまと解説してくれる。泥仕合は興味しんしんだが、しょせん人事をめぐる親子間のメンツの問題らしい。
ゼネラルマネジャー清武代表が「正義」をふりかざしたのに、テレビのお手軽な世論調査では、一杯機嫌のサラリーマンの意見は、おおむね、「同情はするが、ぼくは家族が大事だから、あんな行為には出ない。」

あげくのはて、毎日新聞は社説で、大まじめに「野球は社会の公器だ」として、「大リーグを見習え、所有企業の広告塔ではない、コミッショナーが出てきて巨人に注意せよ」とぶちあげた。たかが、内輪の縄張り争いなのに。
ナベツネ氏は、自分を馬主と思っているに違いない。かれからみれば、ジャイアンツは、負けがこんで大レースにも出られない競走馬のような存在だろう。天下の公器とは考えていないはずだ。

お家騒動といえば、自慢にならないが、かつては阪神のお家芸だった。関西の野球ファンからいうと、巨人のフロントには苦い思い出がある。
巨人の無軌道な選手取りは、手段を選ばず、かつて、南海が別所や長島をさらわれ、阪神がくじで引き当てた江川投手を政治家をつかった妙な口実で交換させられたり、枚挙にいとまがない。江川取りの際の「空白の一日」のように、今回も「コンプライアンス」とか「名誉棄損」など法律論?を持ち出すくせがある。
それみたことか、といってみたいが、大人気ない。

全世界が暗い話題でうつむいているとき、このような箸のこけたような話題を、新聞テレビが大きく取り上げ、TPPも日本シリーズもそっちのけで、ぼくら野次馬もそれにのっている。
日本は平和な国なのだろうか。多分。

投稿者 nansai : 13:40