縦書きブログ「八軒家南斉」

WEB1グランプリ 準グランプリ受賞

2012年9月28日

九月二十八日 「電車で化粧はやめなはれ」は
オンチのぼくが推す名曲?である。 
歌って踊れる川柳か。

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「0655」という朝7時前のNHKの5分間番組。「電車で化粧はやめなはれ」をブラマヨの二人が歌う。これが、会心のぼてぼてヒットだ。歌詞がいいとこついている。歌って踊れる社会提言ソングだそうな。
電車内で、人目もはばからず、口紅塗ったりアイラインひいたりするさまを軽快に揶揄している。もう十分、早起きして、もっと美人になりなはれ、素敵なレデーになりなはれ、そしてしあわせになりなはれ。と続くのだが、反発を予想してのNHKらしい蛇足だろう。

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九月でおしまいだが、まだユーチューブでみれる。ブラックマヨネーズのおっさんたちが大柄なおばさんに扮してふぞろいなステップを踏みながら歌う。歌詞の内容は痛烈だが、京都弁?なのであたりがやわらかい。関西のどぎついおばさんでないところがうまく計算されている。

ネットあけてみると、結構ファンがいる、いる。「いい曲すぎて頭からはなれない」、」紅白に出せ」とか声援が飛んでいる。もちろん、電車の化粧?どこがわるい、というへそ曲がりも。

毎朝午前7時直前の「0655」は、NHKEテレ自信の5分番組だ。一流をそろえたスタッフもかなりキアイがはいっている。頭を使うインテリネタには高齢者はついていけないが。
「我輩はイヌ」、「おれネコ」など、どうってことない犬、猫のへたくそ写真がとぼけた音楽にのって登場するのが好きで見ていた。

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オンチのぼくのいちばん好みなのは、「toitoitoi」というドイツのわらべうた。きょういいことがあるように、とデーモン閣下が歌う。
この朝の5分ショーは、いま全盛のリアクションお笑いのつぎ、次世代NHKのセンスとユーモアがうまれようとしているのか、そこがいい。コマーシャルぬきが助かる。何の役にもたたないが、たのしみだ。

投稿者 nansai : 14:05

2012年9月24日

九月二十四日 トラよ、来年はアタマを使おう。

傷心のタイガース。いまさら聞いてせんないことながら、いったいどうしたんや。
いくら出来がわるくても、身内である。ひいきのひきたおしでもなく、ぼろくそにののしって、発奮をうながせば、何とかなるというものでもない。かわいさあまって憎さが百倍?そんな時機はとっくに通り過ぎた。


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ことし巨人に東京ドームでは阪神は徹底的に負けた。10連敗とは記録である。きょうの日経スポーツ欄によれば、どうも野村流ID野球にやられたようである。
巨人は昨年チーム打率がリーグ4位と低迷した。反省した球団は戦略室を新設した。対戦相手のデータを有効活用するためだ。
従来のように個々の能力に頼るのではなく、チーム全体としてデータ野球を取り入れようとした。
司令塔に、元楽天のヘッドコーチ橋上氏をすえた。かれは、かつて仕えた野村監督のID野球分析で、タイガースを丸裸にした。
相手の配球の傾向を選手ごとにファイルをわたす。狙い球がしぼりやすくなる。
巨人が苦手としていた能見投手が今年がんがん打たれたのは、配球傾向が完全に読まれたからだ。各打者は低めに外れる決め球フォークを見極めるようアドバイスされた。

いまいましいが、2005年を思い出した。
星野監督時代にひさしぶりで出場した日本シリーズ。タイガースは、ロッテにまったく歯が立たなかった。四連敗。
シリーズ得点ロッテ33点に、阪神はわずか四点だった。
データ戦に敗れたのだ。当時のバレンタイン監督がアメリカからつれてきたデータ解析の専門家が、やはり阪神の戦いぶりをデータで分析予測した。
藤川投手の変化球の決め球は見送られ、打ちやすい球を痛打された。
学ばないものに、冷厳に歴史はくりかえされる。当時は夕刊紙しかデータ敗戦の手の内を報道しなかったと記憶している。

あらゆるしがらみを排除して、これから阪神は建て直しを図ることになる。カンや経験だけでなく、データにもとづいて頭を使う野球はどうすればいいか。相手の手の内を図るレーダーが必要だ。
緻密なデータ野球のカモは、タイガースだ。わが阪神はあまりにデータ読みに無防備だ。
米画「マネーボール」を阪神の球団関係者はみただろうか。レンタルですぐ借り出せる。貧乏球団アスレチック球団のGM奮闘記だ。
ゼネラルマネジャーとは、こんな存在だということがわかる。
弱小球団のGMが、限られた予算のなかで、過去の名前よりも出塁率を重視して選手を発掘する考えは、目からうろこ、新鮮だった。

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タイガースよ、頭を切り替えだ。できるかなあ。
とっくに賞味期限の切れた元有名選手を大金払って迎え入れるのは、あれはやめてほしい。不良資産化するだけだから。

伝説の金本選手は、晩年は甲子園劇場の主演俳優として、引退間際までがんばってくれた。
阪神首脳の考え通り、野球は興行ではある。まず球場と電車を満員にせねばならん。試合経過そっちのけで、球場をゆるがす大声援と風船揚げは、老いも若きも、生きていてよかった。楽しそうだ。親に連れられてきている子供たちのうれしそうな笑顔。ディズニーランドには負けていない。ただしチャンスが来て盛り上がればだ。
しかし、なんぼなんでも、そこそこ勝利せねばならない。負け過ぎは楽しくない。

一点が遠く、負け続けても満員になる阪神は、しあわせな稀有の球団だろう。
いい野球をして強くても、客が球場に来てくれないのはつらい。
往年のがらがらの西宮球場を思い出すと胸が痛む。甲子園球場の近くだった。阪急ブレーブスは、名監督のもと、なんども日本を制覇したのだが。日本一は四回、リーグ優勝十二回。

投稿者 nansai : 13:07

2012年9月 4日

九月一日 我輩はニホンカワウソである。

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といっても、仲間はもうこの世にいない。かねて絶滅を危惧されていたが、日本列島では、どうも四十年前に絶滅していたらしい。と、最近になって、新聞が報じていた。
愛嬌のある顔立ちなのに、先日のパンダの赤ちゃんがなくなったときのようには、話題にならなかったのは残念。

だが、ガクのある新聞のコラムニストが飛びついた。うんちくを傾けるには絶好のテーマだ。
漢文で、カワウソは獺と書く。カワウソは、習性として、とった魚を食べる前に、人が祖先を祭る供物のように、川岸にならべるのだそうな。
これを獺祭(だっさい)といい、中国の古典「礼記」月齢篇にのっているのだ。
後世、これにちなみ、晩唐の詩人李商隠は詩文を草するとき、カワウソのように、たくさんの書物を座右にならべ、みずからを「獺祭魚」と称した。別サイトには、商隠は、尊敬する詩人の作品を短冊に書き、左右に並べ散らしながら、詩想にふけったとも。
もちろん浅学のぼくが知る由もない。
転じて、資料であふれかえった部屋が乱雑で整理不能\nの状態をいう。とすると、わが部屋も同じことである。

これからは勢ぞろいする電子書籍端末がカワウソのかわりをつとめるようになるだろう。
漢文、詩文、ちんぷんかんぷんのぼくが書くこの文章もすべてネット上の文献から引用させてもらった。
カワウソの絵は、グーグルイメージの写真にヒントを得て、筆は用いずマウスを操って描いた。厳密に言うと、ニホンカワウソがどうかはあやしい。

こうして、パソコンなど駆使してデジタルな「獺祭魚」の助けを借りれば、先達の知見のアーカイブの恩恵のおかげで、ぼくでもにわかに駄文を綴ることが可能となった。
なんだ、カットアンドペーストか、と軽くいなしてはいけない。デジタル時代では、キュレーションにこそ価値があるということになる。

明治三十五年の今月十九日没した正岡子規は、生前、晩唐の大詩人にあやかるべく、「獺祭書屋主人」と号したと伝えられている。獺祭忌のゆえんである。
稲畑廣太郎の句をつぎに。ホトトギス編集長。

獺祭忌今日も阪神負けました
今日阪神どないなるやろ獺祭忌

父もまた早世の人獺祭忌


投稿者 nansai : 11:08